挑戦し能動的に行動する習慣を付け、
イノベーションを身近に

国立研究開発法人 産業技術総合研究所 柏センター 人間拡張研究センター職員と市民が2020年から始めた「柏の葉チャレンジフェス ヤッチャレ」。このイベントの背景には、だれでも失敗を恐れず、自分のやりたいことに挑戦する風土を柏の葉に根付かせ、イノベーションが生まれやすい土壌を作りたいという思いがあります。この考え方は、人間が能動的に環境に働きかけることで世界を変えることができるという、産業技術総合研究所 柏センター 人間拡張研究センターの研究の拠り所である能動的人間モデルにも深くかかわっています。

国立研究開発法人 産業技術総合研究所 柏センター
柏の葉チャレンジフェス ヤッチャレ2021

国立研究開発法人 産業技術総合研究所 柏センター 人間拡張研究センター職員と市民で構成される、「柏の葉チャレンジフェス ヤッチャレ」運営委員会のメンバーの皆さん(左から、丸井陽子さん、河本満さん、竹田真紀子さん、沓澤岳さん、小島一浩さん、森郁惠さん、渡辺健太郎さん、本間敬子さん、村井昭彦さん)

チャレンジを地域に根付かせる場として構想

 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 柏センター(以下、産総研柏センター)が2020年から開催している「柏の葉チャレンジフェス ヤッチャレ(以下、ヤッチャレ)」。聞きなれないけれど、何となく楽しそうな響きがあるヤッチャレとは、どういうイベントなのでしょう? 

 公式ホームページには、「“ヤッチャレ精神“にのっとり、常識にとらわれず、失敗を恐れず、楽しみながら、好奇心のなすがまま、己の限界を打ち破るような、新たな発見、学びができるようなチャレンジをするって、わくわくしませんか? ヤッチャレはそんな皆さんのチャレンジを後押しするイベントです!」と書かれています。

 ヤッチャレの推進役である産総研柏センター 人間拡張研究センター 共創場デザイン研究チーム チーム長の小島一浩さんは、「チャレンジをテーマに、だれでもトライできる場としてヤッチャレを作った」と、説明してくれます。

 柏の葉には「柏の葉国際キャンパスタウン構想」があって、公民学の連携により、新たな産業や文化を創造することがうたわれています。そして、常に最先端の取り組みにふれあいながら、進化しつづけるまち、イノベーション・フィールド都市になることを目標の1つに掲げています。しかし、イノベーションという言葉には、「一般生活者にとってはどこかから降ってくる、だれかが起こしてくれるイメージがある」と小島さんは感じています。

 「そうではなくて、イノベーションを起こすためには、小さくてもいいからまずみんながチャレンジしてみることが大事。イノベーションを大上段に構えてとらえるのではなく、失敗してもいいからだれでもチャレンジを楽しむことが重要」だと考えたことが、ヤッチャレを企画するきっかけとなりました。小島さんたちは新たな発見があり、学びがあるチャレンジを地域として根付かせ、それに共感してくれる人たちをサポートする場としてヤッチャレを育てていきたいと考えています。

ヤッチャレの公式ホームページの画面

 昨年開催した第1回目のヤッチャレでは、「先導チャレンジャー100日間チャレンジ」を実施。プロ冒険家やクリエーター、柏の葉市民アドバイザーなど6人がこれまでやりたかったけれどもできなかったことに100日間チャレンジし、発見と学びを動画で配信しました。この企画に共感し、自分たちもチャレンジしてみたいという「共感チャレンジャー」には、「ヤッチャレの楽しみ方ブックの公開」、「チャレンジ発見ワークショップの開催」「チャレンジ動画の撮り方資料の公開」、「ヤッチャレ公式サイトでのチャレンジ紹介」などの応援を行いました。

 先導チャレンジャーの6人からは、「今までやったことがないことをまずやってみて、それを楽しむこと、やってみて分かったことを共有し共感することが重要だよね」という声が聞かれたそうです。

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イベントは終了いたしました。
たくさんのご参加ありがとうございました。

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