メッセンジャーRNA医薬品・ワクチンで世界初の統合型受託開発製造事業を展開する

株式会社ARCALIS(アルカリス)は、創薬プラットフォーム事業を展開するアクセリードと、米国のバイオ製薬会社アークトゥルス・セラピューティクスが合弁で設立した新しい会社です。コロナウイルスワクチンで一躍脚光を浴びた、メッセンジャーRNA(mRNA)医薬品・ワクチンという今後の発展が期待される新しい領域で、世界初の統合型受託開発製造事業*を展開することを目指しています。同社は福島県南相馬市に原薬製造と製剤製造の両方が可能な工場を建設し、2025年中には原薬から製剤までの一貫製造を開始する予定です。この工場は米国の医薬品適正製造基準(cGMP)を満たした品質管理・製造管理システムを備え、国内だけでなく全世界を対象にmRNAワクチンや治療薬の受託製造を行う計画です。

株式会社ARCALIS

株式会社ARCALIS取締役COOの河野悠介さん。mRNA医薬品・ワクチンには大きな可能性があるといいます

メッセンジャーRNA医薬品・ワクチンの受託開発製造事業で世界一を目指す

 今、製薬業界では従来型の低分子医薬品というジャンルでは新薬が出にくくなっており、抗体などのタンパク質医薬品、iPS細胞などを利用した細胞医薬品、DNAやメッセンジャーRNA(mRNA)医薬品、ゲノム編集等の遺伝子治療などに研究開発の重点がシフトしています。

 製薬会社の中にはこれらの新しい領域に十分に経営資源を投入できていなかったところも多く、一から自分で手がけるのは非効率だという事情もあって、最上流の創薬の部分をベンチャーが担う傾向が顕著です。そして、製薬会社は臨床開発を行い、製造は製造技術のプロである受託開発製造会社(Contract Development and Manufacturing Organization=CDMO)に任せるという、水平分業が進んでいます。

 株式会社ARCALIS(以下アルカリス)は、mRNA医薬品・ワクチンの領域で原薬製造と製剤製造の両方を手がける、世界初の統合型受託開発製造事業を展開するために設立された会社です。同社取締役COOの河野悠介さんは、アルカリス設立の背景にある製薬業界の分業の実態について、次のように教えてくれます。

「創薬、臨床開発、臨床で投与する医薬品の製造。従来はこの3領域を製薬会社が社内ですべてカバーしていました。ただ、タンパク質医薬品、細胞医薬品、遺伝子治療など医薬品カテゴリーが増える中、製薬会社が1社ですべてをカバーするのは効率が悪くなっています。そのため製薬会社は製品開発(臨床開発)に特化する傾向にあります。具体的には、臨床開発をどうやって設計、実行して、患者さんに医薬品を届けるのかということが今の製薬会社の役割になっています」

 製薬会社が製品開発のみに集中できるように、製造上の問題や懸念を最小化できる委託先が必要になります。そのためCDMOは製造方法の開発や安定した品質の医薬品を作るという点において、高度な技術を持っている必要があります。

mRNA医薬品・ワクシン製造では、原薬と製剤の双方に高度な製造技術が必要とされます

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